インターネットで卸は蘇る

インターネットの普及・浸透は”川中”に位置する卸の存在を危うくするとの声をよくきく。しかし、そんなことはない。活用次第では新規販路の開拓や業容拡大に威力を発揮する強力なツールになり得るのだ。斬新なアイデアで独自のビジネスを展開する先進企業事例からインターネット活用による新たな卸ビジネスの可能性を探ってみよう。(特集:前文)


流通システム開発センターから御寄贈頂いた「月刊流通ネットワーキングNo.153(2001、Novenber)」<発行:日工テクノリサーチ>の特集「インターネットで卸は蘇る」が面白かった。特に「知らなかったこんな(インターネットの)活用法」と題して、特色のある卸業での実践事例が掲載されている。
ここには、各論の前書きと目次を引用させて頂いた。詳しくは本紙を御覧頂きたい。

2001年11月 by 梅澤伊憲


インターネットで広がる卸の選択肢


(株)マネジメント コンサルタンツ グループ代表取締役
中小企業診断士 中小企業大学校講師 小林 勇治

 マーケティングの基本は4Pと言われている。即ち、@商品(Product)、A価格(Price)、B販売経路(Place)、販売促進(Promotion)をいかに適切にやるかということである。今回取り上げたチャネル戦略のひとつがインターネット販売である。インターネットによってメーカーが直接売るようになるから、卸はなくなるという人がいる。果たしてそうであろうか。もしそうならゆゆしき問題である。そうならない方法はあるのだろうか。そうならないためにはどうしたらようのだろうか。また積極的に活用して飛躍のチャンスとできないものであろうか。
 そんな卸の疑問に応えるべく可能性を探ってみたい。

ネット販売は卸を脅かすか
リアル卸とバーチャル卸は共存できる
インターネットは距離と時間の壁をぶち破る
インターネットは企業躍進のバロメータ
ネット販売をなぜ躊躇するのか
インターネット卸の4つのハードル

赤城牛のインターネット通販に成功

(株)ファイブブレインズ 代表取締役 坂本 晃

狂牛病問題にスピード対応

 平成13年9月10日に農林水産省が、国内初の狂牛病の疑いのある牛1頭を確認したと発表した。
 紆余曲折はあるが、国産の牛肉について消費者の不安が高まったのは事実である。
 これに対し、これからご紹介するインターネット通販では、9月26日23時47分に「緊急特集−現段階でわかる限りのレポートです」と題して、狂牛病に関する開設をレポートし、多くの顧客から励ましを受けた。
 これは、従来のカタログによる通販では、真似できない特色である。

輸入牛よりやっぱり国産牛!
赤城牛卸の鳥山畜産食品株式会社
知名度アップはインターネットで
ユミーズネットの誕生とその背景
鳥山畜産食品とユミーズネットの出会い
インターネット通販による赤城牛販売
ハードソフト面の仕組み
インターネット業界で勝組になるために

オンライン激安問屋

オフィスマツザキ 代表 松崎 香澄

 インターネットの普及は、暗黒大陸といわれた流通業界を揺さぶり、中間機構である卸売業の存在を脅かしている。このような時代に、卸売機能を充分に発揮し急成長している問屋がある。ここでは、その成功の秘訣を紹介する。

過剰在庫をネットで販売
匿名が成功のポイント
小売店のニーズに応える小分けサービス
顧客満足を考えた体制
川上・川下へのメリット
共存共栄をめざして

バーチャル展示会で企業支援

(有)テオリア 取締役社長
中小企業診断士 八木 田鶴子

バーチャル展示会とは

 インターネット上で展開されているビジネス・サイトにはさまざまなものがあるが、最近、「バーチャル展示会」というサイトが注目されている。インターネットのキーワード検索をすると900件近いヒットがある。
 バーチャル展示会は、時間、空間を特定せずに展示品を見ることができ、展示品の詳細な仕様や説明などの情報も確認できる。リアルな展示会やショールームは、物理的に大型施設に展示品を並べて実施され、そうした場所に実際に足を運べない人々にとっては、便利なサービスである。

バーチャル展示会の草分け「VCC」
VCCの提供機能
問い合わせと登録ビューワ
マーケティング資料の提供
カタログ配送サービス
バーチャル展示会の今後の展開

ネット貿易の可能性

ケーベルマネジメント研究所 所長 小出 康之

インターネットなくして貿易はありえない

 かつて貿易といえば、貿易手続きに通暁しているプロのみが手を染める世界であった。
 海外に輸出したくても煩瑣な手続きがわからない。海外から良いものを輸入したいと思ってもどこから手をつけてよいかわからない。その結果、貿易のわかる商社を通した間接貿易ということで中間マージンを提供する世界でもあった。
 貿易を始めるにあたって商社、商工会議所、JETROなどに足で通った時代から、いまやインターネットで取引商品と取引相手を検索し、煩瑣な貿易事務も電子化により「貿易金融EDI(TEDI)」「ボレロ・ネット」などという情報インフラが取り沙汰されるご時世となっている。
 今回、自らが貿易のプロであり、数多くの貿易に慣れない事業者の指導にあたっている(有)ジャパントレードリンク(http://www.fureai-.or.jp/~kkb/)代表取締役小林公典氏の話を踏まえて、先進的なネット貿易の一端をお伝えする。

外為法改正からインターネット時代へ
貿易でのネット活用の実際
ボレロと貿易金融EDI

生鮮のeマーケットプレイス

(株)マネジメント コンサルタンツ グループ代表取締役
中小企業診断士 中小企業大学校講師 小林 勇治

花と青果のマーケッテトプレイス

 卸業務を最も脅かすと思われるものに「マーケットプレイス」がある。マーケットプレイスは、売り手と買い手、即ち需要と供給によって価格形成をする合理的な手段である。
 ここで取り上げるワイズシステムは、フラワー業界と青果業界のマーケットプレイスを構築した企業である。96年2月設立の新しい会社であるが、売上を順調に伸ばしている(推定年商13億円)。

後進的流通システムとの戦い
フラワーワイズで花弁流通業界を革新
マーケットプレイスの活用法
グリーンワイズで青果流通業界の革命をもくろむ
注目の先進企業

オンラインカタログでワンストップショッピング

中小企業診断士 遠藤 剛史

オンラインカタログで部品を販売

 英国アールエスコンポーネンツの日本法人アールエスコンポーネンツ株式会社(http://rswww.co.jp/)は、研究開発(R&D:Research & Development)部門や設備メンテナンス(MRO:Maintenance Repair Operation)部門に従事するエンジニアを対象に、工業用部品のワンストップショッピングを提供する部品カタログ販売会社として1999年3月から日本での営業を開始、2000年3月にはオンラインオーダーのサービスを開始した。
 同社がターゲットとするR&D、MRO部門の調達活動では一般の資材調達と違い、「需要が不定期」、「継続性が不明」、「小額/小ロットの発注」、「緊急の部品調達が多い」などの特異性から、計画に基いた資材調達が困難であるという特長がある。このような特異性に対して、同社は以下のサービスを提供することより、初年度売上目標4億円から3年目は5倍の売上目標と急成長を遂げている。
1.Wide range : 約40,000点の部品を常時在庫
2.No order too small : ほとんどの部品は1個から注文が可能
3.Quick delivery : 平日18:00までの注文は即日発送

利便性を追求したオンラインカタログ
eコマースソリューションの提供
e-procurement(電子調達)への対応

(了)